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仏さまとハス その4(法人事務局・法話)

 ハスは、花も不思議です。ハスは、花が咲くときに、ポンと音がなると言われています。実際には、ハスの花が咲くときに音が鳴ることはないとされています。しかし、確かに聞いたという人も大勢います。本当のことは、謎のままです。それにしても、ハスは本当に美しい花です。仏教で尊ばれているように、その美しさは、この世のものとは思えません。ハスが不思議な感じがするのは、ハスが古代の植物であることが関係しているかも知れません。ハスは化石として発見されるほど古くからある植物です。そのため、ハスは、「生きた化石」とも呼ばれています。ハスの花には古代の植物の特徴が見られます。ハスは花弁がたくさんあります。また、おしべとめしべの数が多く、ごちゃごちゃしています。これも、古い植物にみられる特徴です。植物は進化していく中で、はなびらの数やおしべ、めしべの数を整理していきました。そのため、新しいタイプの植物はバランスの良い花の構造をしています。また、植物は花が咲いた後に実ができますが、花と実とはちがう姿をしています。たとえば、リンゴの木はサクラの花のような花びらが五枚の花を咲かせます。その後に、真っ赤に熟したリンゴの実を成らせるのです。

 ところが、ハスは花と実が同じような形をしています。そのため、ハスは花が咲いているときから実ができていると珍しがられました。仏教では、この世で起こったすべてのことに原因があると言われています。この難しい教えは「ハスの花と同じだ」と譬えられました。ハスの花が咲き終わった後、実が落ちると、実がついていたところに穴ができます。これが蜂の巣に見えるところから、もともとは「ハチス」と呼ばれていました。それが短くなって「ハス」と呼ばるようになったのです。


                                        つづく
                                        常任理事 細井


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