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木蓮と目連尊者(法人事務局・法話)

 竜雲学園法人事務局の玄関前に2本の木蓮の木が白い花を見事に満開にさせています。
 木蓮(もくれん)、発音が同じなので目連のお話をしたいと思います。
 お盆は皆さんご存知かと思います。目連尊者にまつわるお話なんです。お盆は正確には盂蘭盆会(うらぼんえ)といいます。
 目連尊者は亡き母が今何処におられるかと思い、育てていただいた恩に報いたいと、天眼通をもって天上界より、人間界、修羅の世界などを探し求めても会えず、泣く泣く地獄道、餓鬼道とたずねて、母を見ることができました。母の姿は餓鬼の姿となっていました。目連尊者は悲哀極まり早速飯を盛った鉢を持って往き、母にその鉢を渡しました、母は喜んでその鉢の飯を得て、左の手でその鉢をささえ、右手にて飯をつかみ、口に入れようとした時、飯は火炭となってしまい遂に食することはできませんでした。目連尊者は悲号しました。すぐさま、舎衛国祇樹給孤独園に在しますお釈迦様の所へ馳せ帰り、具にこの様子をのべて、どうしたら母を救うことができるかその教えを乞うたのでした。
 お釈迦さまは「汝の母は罪根深くして汝ひとりの力にてはどうしようもない」とおっしゃられ、そして、助ける方法を教えられました。それは、7月15日に修行を終えた大勢の僧たちに世の甘美を尽くして盆に盛り供養することでした。その日、目連尊者の母は一劫(とてつもなく長い時間)も続く餓鬼の苦を脱することとなりました。
                                        常任理事 細井



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