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最近あった、ちょっといい話(障害者相談支援センターりゅううん)

  こんにちは!
相談支援センターです

 ある日の午後、1本の電話がなりました。美術館のスタッフさんからのご相談の電話でした。美術館???
 お話をうかがってみると、療育手帳(知的障害者の障害者手帳)を提示され(提示することで一定の入館料割引を受けられます)、美術館に定期的に訪れてくれるお客様がいらっしゃるのだが、展示している作品を手で触れてしまわれるそうです。よくおいでくださる常連さんで、楽しそうに館内を鑑賞されるのだけど、何度注意をしても触ってしまう。せっかく見に来て下さったお客様に、どう対応すれば気持ちよく鑑賞していただけるか関係機関に相談したところ、当センターへの相談を勧められたと言われるのです。なんて嬉しいご相談なのでしょうか・・。
 センターにかかってくる電話の殆どは、障害がある方やその保護者、福祉サービス事業所、行政機関など、日頃から障害者に関わっている方からのお電話です。でも、初めて? 福祉関係ではない公共施設から、障害がある方への適切な対応方法を教えて欲しいとのご相談を受けたのです。本当に嬉しいお電話でした。状況をうかがいながらその方への対応についていくつかお話しさせていただきました。お話の最後に、「ありがとうございました。今度、そうやって接してみます。」と言われましたが、いえいえ、お礼を言いたいのはこちらの方です。「障害者のことは障害福祉で」ではなく、それぞれの場所、部署、集まりで障害のある方を理解し、できる配慮を考えていこうとしていただける姿勢が当たり前のことでありながら率直にとても嬉しく思えました。 

4月1日から障害者差別解消法が施行されています。障害者基本法の差別の禁止の基本原則を具体化し、すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的に、「差別的取扱いの禁止」や「合理的配慮の不提供の禁止」が掲げられています。今後、皆さんの生活の身近なところで、合理的配慮が普通に受けられる社会になるよう願いつつ、私たちに出来ることを実施していきたいと思います。
                                    相談支援専門員 富田


プラダー・ウィリー症候群をご存知ですか?① (障害者相談支援センター りゅううん)

  こんにちは!
相談支援センターです

 あまり耳にした事がないという方が多いかもしれませんが、プラダー・ウィリー症候群(以下PWS)は、新生児期の筋緊張低下および、哺乳障害、幼児期からの過食と肥満、発達遅延、低身長、性腺機能不全などを特徴とする症候群です。
 私は相談支援センターに異動となり7年になりますが、ちょうど7年ほどのお付き合いになるPWSの方がいます。初めは何も分からず、書籍を購入しスタッフ間で勉強しました。臨床遺伝専門医 長谷川知子先生が監修した「プラダー・ウィリー症候群 先天性疾患による発達障害のことがわかる本」がその本です。
 先生の言葉には、『 ~少しは知っているという人でも、食欲がコントロールできず太ってしまう病気、という認識にとどまっていたりします。じつは、PWSは肥満の問題もさることながら、社会に適応しにくい問題のほうが、深刻です。PWSの人たちは認知の仕方が少し変わっているため、周囲の人々には思いもよらない行動としてあらわれ、トラブルを起こしがちなのです。しかし認知は目に見えにくい特性なので、この病気を知らない人たちからは、「困った子」「親のしつけがなっていない」などと誤解されてしまいます。こうした誤解でPWSの人や家族はつらい日々を送っています。~ 』と記されています。
 ご本人やご家族のみなさんは、本当にいろいろな問題や不安と格闘する日々を送っています。こだわりの強さや癇癪の爆発ばかりが注目され、誤解を受けてしまいますが、本来は、明るい性格で心が優しく、頑張り屋さん、世話好き、責任感が強く完璧主義・・といった長所をたくさん持っている方々なのです。
 多くのみなさんにPWSのことをもっと知って頂くため、ときどきこの場でご紹介させて頂きたいと思っています。

                                   相談支援専門員 富田


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